診療科のご案内

脳神経外科

脳神経外科主任教授ご挨拶

河島 雅到

脳神経外科部長
国際医療福祉大学 医学部 脳神経外科学主任教授

河島 雅到

当科の医師7人は、全員が、一線級の日本脳神経外科学会専門医です。患者様にご満足いただける治療を提供すべく、全国各地からここに集いました。
中枢神経系の多岐にわたる疾患に対応いたしますが、特に力を注いでいるのが脳血管障害の外科治療です。脳卒中専門医、日本脳卒中の外科技術指導医、日本脳神経血管内治療学会専門医がチームとして急性期から慢性期までの脳血管障害治療に取り組んでいます。また、当院では脳神経内科、リハビリテーション科と協力して脳卒中センターを設置しており、脳卒中の集約的治療を実現しています。
その他、脳腫瘍、頭部外傷、機能神経外科(てんかんや痛みの治療)、脊髄疾患なども経験豊富な医師が最先端の医療設備・機器を用いて治療にあたります。
「患者様第一」をモットーに、常に患者様の視点に立って治療方針を検討してまいります。脳神経疾患でお困りのことがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

脳卒中センター

診療概要

脳神経内科、リハビリテーション科、救急科と密に連携し、脳血管障害(脳卒中)、さまざまな脳腫瘍、機能神経疾患(てんかん、不随意運動、痛み)を治療します。

自由な行動を取り戻すことをめざします

脳や脊髄を含む中枢神経系は、人間が物事を感じ、判断し、適切に行動するための重要な器官です。
これらが侵害されると、人間として自由な行動が制限されてしまいます。
しっかり治して、元の正常な状態に戻すことをめざします。

患者様の負担をできるだけ少なく

脳卒中の治療では、一般的な開頭手術だけでなく、患者様への負担を低減する(低侵襲)脳血管内治療も取り入れます。 脳動脈瘤へのコイル塞栓術、脳血管狭窄へのステント治療などを積極的に行います。

主な対象疾患

脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳動脈瘤、頚動脈狭窄症、もやもや病、悪性脳腫瘍、頭部外傷、頭蓋底腫瘍、三叉神経痛、片側顔面けいれん、舌咽神経痛、パーキンソン病、本態性振戦、ジストニア、てんかん など

特長

脳血管障害(脳卒中)

特に脳血管障害の治療では、より安全で、負担を最小限にする環境を整えています。

1. ハイブリッド手術室で、安全な治療を

従来は別の場所に設置される血管撮影装置と、直達手術(メスで切る手術)を行う手術室を組み合わせたハイブリッド手術室で、安全な治療をご提供します。

【くも膜下出血の脳動脈瘤の開頭クリッピング術】
開頭して、動脈瘤の根元を金属でつくられた小さなクリップでとじ、動脈瘤への血流を止めます。
ハイブリッド手術室では、脳血管撮影装置が手術台に組み合わされている(ハイブリッドアンギオ)ので、動脈瘤の状態を常に確認しながら手術を行うことが可能です。

脳血管撮影画像

ハイブリッドアンギオ

2. 負担を最小限にする、脳血管内治療

脳血管内治療とは、開頭せずに血管の中からアプローチする新しい手術法です。全身の血管は大動脈を介してすべてつながっていますので、足の付け根や肘の内側の血管など、身体の表面近くを通る太い血管からカテーテルを挿入し、脳の血管まで進めます。脳動脈瘤塞栓術や頸動脈ステント留置術、脳血栓回収療法などを行います。

【カテーテル治療を安全にするアンギオシステム】
2方向から同時に画像を撮影します。1方向からしか撮影できない装置よりも造影剤の注入回数・X線撮影回数が少なく、患者様への負担が軽減します。

血管撮影室

良性の脳腫瘍

良性腫瘍の治療に関して、当科では主に髄膜腫および神経鞘腫(しょうしゅ)の治療に力を入れます。

1. 髄膜腫(特に頭蓋底部)の治療

髄膜腫は脳を覆っている硬膜という組織から発生する良性腫瘍ですが、脳深部(特に頭蓋底部)にできたものは脳実質や神経、血管を巻き込みながら腫瘍が存在しているため摘出が困難です。
術中ナビゲーションシステムや各種生理モニターを使用しながら、安全かつ効率的な手術を行います。

2. 神経鞘腫(しょうしゅ)の治療

神経鞘腫(しょうしゅ)は神経の外側を覆っている膜(鞘:さや)から発生する腫瘍で、大部分が第8脳神経(聴神経)より発生しますが、まれに第5脳神経(三叉神経)やその他の脳神経にも発生します。良性腫瘍ですから、完全に切除できれば再発はありません。外科的切除のほかに放射線治療も行っています。

頭部外傷

頭部外傷とは、頭に外力が加わることで頭の皮膚、頭蓋骨、脳の損傷を来たすことです。以前は交通事故による頭部外傷が多かったのですが、最近では高齢者の転倒による頭部外傷が増えています。

頭部外傷には以下のような様々なタイプがあります。

  • 頭の骨が折れる頭蓋骨骨折
  • 頭部打撲後に一時的に意識を失い、記憶がなくなるなどの症状を認める脳振盪
  • 頭の中で出血する、急性硬膜下血腫や急性硬膜外血種、脳挫傷

症状は、一般的には頭痛、嘔吐、運動麻痺(立てない、真っ直ぐ歩けない)や、重症の場合は意識障害やけいれん発作があります。

【軽症~中等症の場合】
すぐに頭部CTによる検査を行い適切な対応を行います。迅速な検査と適切な対応により、頭部外傷が重症になることを防ぎ、患者さんが元気に歩いて帰宅できるようにお手伝い致します。

【重症の場合】
頭部CTによる検査を行い、必要であればすぐに緊急手術を行います。術後は、ガイドラインに沿って、神経モニタリングを行いながらICUにて神経集中治療を行い考え得る最上の経過を目指して治療を行います。
急性期の治療後も、リハビリテーションや外来による診療を長期間行い、高次脳機能障害も含めて患者様の社会復帰を支援いたします。

正常圧水頭症外来

当科では正常圧水頭症の治療にも力を入れています。正常圧水頭症は、頭の中の水(髄液)の流れが悪くなることによって起こります。流れが悪くなると、歩行障害(歩くのが遅く、歩幅が小刻みになり、すり足のような歩き方になる)、認知機能障害(物忘れや自発性の低下)、排尿障害(尿漏れ)などがおこります。検査を行い、正常圧水頭症と診断されれば、たまってしまった髄液を他の場所へ逃がし体の中に循環させる治療(髄液シャント術)を行い、症状を軽快させます。
当科では正常圧水頭症の手術を100例以上経験した医師が術後のリハビリテーションも含め、検査・治療にあたります。

脳室-腹腔シャント術

脳室-腹腔シャント術
(V-Pシャント)

脳内の髄液をお腹に流す

腰椎-腹腔シャント術

腰椎-腹腔シャント術
(L-Pシャント)

背骨の中にある髄液をお腹に流す

実施日:毎週水曜日・午後
ご予約:予約センター
TEL:0476-35-5576(月~土 8:30~17:30 ※除祝日)

もやもや病外来

もやもや病は、脳の中心部にある血管(ウィリス動脈輪)が徐々に閉塞していく、国の難病にも指定されている治療が困難な病気です。成人にも発症しますが、10歳以下のお子様に見られることが多く、家族内発症が10%前後見られるため、遺伝的な関与も指摘されています。
脳の主要な血管が閉塞していくと、脳に血液が十分に送れなくなります。それを補うために細い血管が拡張し、もやもやした血管を形成します。これがこの病気の名前の由来となるもやもや血管です。

もやもや病によって脳に血がうまく供給されないと虚血状態を作り出し、脳梗塞が発症します。一方、もやもや血管自身は通常の血管より脆弱なため、破れて脳出血を起こすこともあります。
症状が軽いうちは血液をさらさらにする薬(抗血小板薬)を内服して様子を見ます。薬を飲んでも症状が悪化するなら外科治療を検討する必要があります。

手術は頭皮の血管を脳の血管につなぐ直接バイパス手術と、頭部の筋肉などを脳表に留置する間接バイパス手術に分かれます。症例に応じて両バイパスを選択したり併用したりします。
脳血管障害などの手術経験が豊富で、特にこの、もやもや病の手術症例数は200例を超える専門医(河島雅到主任教授)が担当します。

脳室-腹腔シャント術

術前(頭部MRA):
脳血管の脱落あり

腰椎-腹腔シャント術

術後(頭部MRA):
バイパス血管が脳内に向かって出現

実施日:毎週火曜日・午前
ご予約:予約センター
TEL:0476-35-5576(月~土 8:30~17:30 ※除祝日)

スポーツ脳振盪外来

スポーツに関わる頭部外傷は、決して頻度は高くありませんが、不幸にして生命にかかわるケースがあります。一方で、スポーツ関連脳振盪は、極めて軽微な症状ではありますが、明確な診断基準が確立されていないことから、その判断に苦慮するケースが多くあります。
一般的な脳振盪と異なり、スポーツによる脳振盪の最大の特徴は、受傷が繰り返される環境にあることです。繰り返す脳振盪は慢性外傷性脳症と呼ばれる後遺症を引き起こす可能性が危惧されており、脳機能への影響は、我々の想像以上に深刻であることを疑わせる臨床報告が続いています。

当外来は、脳神経外科の専門医であり、日本スポーツ協会公認スポーツドクター、日本ボクシングコミッションドクター、スポーツ脳神経外傷検討委員会(日本脳神経外傷学会)委員でもある担当医師(末廣栄一教授)が担当します。豊富な経験を生かして、スポーツ脳振盪の診断を行い競技復帰までの計画立案(段階的競技復帰)や指導を行います。復帰後スポーツ脳振盪を繰り返さないために、脳メディカルチェックなどを適切に実施して、安全にスポーツ競技を継続するお手伝をいたします。
併せて、当外来では、一般頭部外傷における高次脳機能障害にも対応します。アスリートの方を中心に、広く頭部外傷患者の社会復帰をお手伝いいたします。

実施日:毎週月曜日・午後
ご予約:予約センター
TEL:0476-35-5576(月~土 8:30~17:30 ※除祝日)

外来医師担当表

曜日 午前 午後
河島
末廣
田中
道脇
若宮
末廣(スポーツ脳振盪)
河島(もやもや病)
末廣
田中
末廣
田中(正常圧水頭症)
道脇
若宮
担当医 担当医
河島
田中
道脇
若宮
担当医
【特記事項】
  • ※予約・紹介患者様優先となりますので、予約外で受診ご希望の方は電話でのお問い合わせをお勧めします。
  • ※担当医師が変更となる場合や診療を休止する場合があります。お電話でお問い合わせください。

その他の科の外来医師担当表はこちら

JNDデータベース事業についてのご案内

当科では、「日本脳神経外科学会データベース研究事業(Japan Neurosurgical Database:JND)」に協力しています。
JNDとは入院された患者様の臨床データを解析させて頂き、脳神経外科医療の質の評価に役立てることが目的です。
本事業への参加は、患者さんの自由な意思に基づくものであり、参加されたくない場合は、データ登録を拒否することも可能です。なお、登録を希望されなかったことで、日常の診療等において患者様が不利益を被ることは一切ございません。

詳細については、下記PDFをご確認ください。
本院で脳神経外科治療を受けた患者様へのお願い

ご予約・お問い合わせ

●一般診療のご予約・変更(予約センター)
TEL:0476-35-5576
(月曜日~土曜日 8:30~17:30 ※祝日は除く)

●その他のお問い合わせ
TEL:0476-35-5600(代表)

●海外からのご予約
日本語≫
TEL:+81-476-35-5600
(月曜日~土曜日 8:30~17:30 ※祝日は除く)
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