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心臓外科

心臓弁膜症

弁脈症ってどんな病気?

1. 心臓には4つの弁がある

心臓は右心系と左心系の2つに分けられ、それぞれに心房、心室2種類の部屋があります。なかでも心室と呼ばれる部屋は、分厚い筋肉でできており、強い力で血液を送り出すことができます。この心室の入口と出口には扉があり、この扉を弁膜と呼びます。
右心室と左心室、それぞれの入口と出口に弁膜があるため、心臓には合計4つの弁膜がついています。

心臓には4つの弁がある

心臓には4つの弁がある

この弁膜と呼ばれる扉は、一方向にのみ開口し逆方向には流れを遮断します。こうした働きをする弁を逆流防止弁と呼びます。

2.弁の働きと心臓のポンプ機能

2.弁の働きと心臓のポンプ機能

心臓は血液のポンプです。1分間に5リットル近くのとてもたくさんの血液を常に運んでいるのです。
心臓の動きを見てみると、筋肉がゆるんだり、引き締まったり、拡張と収縮を絶えず繰り返しています。実はただ心室が大きくなったり、小さくなったりするだけでは、下の図のように血液は行ったり来たりするだけで、血液の流れが生まれることはありません。
どのようにして心臓はポンプとして血液の流れを作り出しているのでしょうか?
心室が膨らむときには、入口だけが開いて出口は閉じています。その結果、入口から血液が流れ込みます。次に心室をしぼませるときには、入口を閉じて、出口だけが開くことで、出口から血液を送り出します。
このように、心臓が血液ポンプとしての役割を果たすためには、逆流防止弁の働きが欠かせないのです。

3.弁膜症とは弁の機能不全

弁膜が壊れてしまい、逆流防止弁としての本来の働きができなくなってしまう病気が心臓弁膜症です。弁の機能不全には、弁の動きが悪く、十分に開かなくなる狭窄症と、弁の閉まりが悪くなり、逆流が生じる閉鎖不全症の2種類があります。
弁が壊れてうまく機能しなくなると、心臓への負担が増えます。負担が大きければ、心臓はポンプとしての役割を果たせなくなり、体に十分な血液がいきわたらず、血液がうっ滞します。その結果、息切れ、だるさ、動悸などの症状が現れます。病気が進展すれば生命にも影響が及びます。

3.弁膜症とは弁の機能不全

弁膜症になるとどうなる?

弁が壊れてうまく機能しなくなると、心臓への負担が増えます。負担が大きければ、心臓はポンプとしての役割を果たせなくなり、体に十分な血液がいきわたらず、血液がうっ滞します。その結果、息切れ、だるさ、動悸などの症状が現れます。病気が進展すれば生命にも影響が及びます。

弁膜症になるとどうなる?

1.病状の進行

多くの弁膜症は、ゆっくりと年単位で病状が進行します。特に初期段階では、ほとんど自覚症状はありません。
ここでは、弁膜症の一般的な経過を詳しく見てみましょう。

初期(代償期)
弁が壊れることによって、心臓への負担が増えます。心臓はこうした変化を感知し、心臓の形態を変化させます。
出口が狭くなると、その分筋肉を肥大させ、強い圧を出せるようにします(心肥大)。漏れが生じると、その分心臓を大きくし、たくさんの血液を出せるようにします(心拡大)。
心臓のこうした形態変化を代償機構と言います。代償機構のおかげで体には必要な血液が送り届けられ、特に自覚症状は現れません。しかしながら、こうした間も病気は徐々に進行していきます。

初期(代償期)

病態の進展(代償機構の破たん)
負担がその後も持続すると、心臓は形を変え続け、ついには負担に耐え切れなくなります。つまり代償機構が破綻するのです。こうなるともはや、体には十分な血液は送り届けられず、ここではじめて自覚症状が現れます。
つまり、症状がもし見られれば、それは危険なサインであると考えられます。

病態の進展(代償機構の破たん)

心肥大の問題点

心肥大の問題点
負荷を受けて筋肉が大きくなるのは、ジムでの筋肉トレーニングと似ています。しかし心肥大には、いくつかの問題点があります。

1. 心臓が硬くなって、十分に膨らむことができない(拡張障害)
2. 筋肉に酸素、栄養が十分にいきわたらない(心筋虚血)

このように心肥大は強い力を生み出すことができる反面、それに伴う犠牲が多く、心肥大自体も一つの病気と考えられます。

2.弁膜症の症状

2.弁膜症の症状

心臓弁膜症の症状には息切れ、倦怠感、胸痛、失神、動悸などがあります。
症状が現れるタイミングは、病気によって様々です。
肺炎では、感染してすぐに発熱や呼吸器症状が現れます。つまり症状の出はじめが、病気の初期段階といえます。
ところが、心臓弁膜症では潜伏期間が長く、病状がかなり進んで初めて症状が現われることが知られています。つまり症状が出たときには、すでに病状は進行していると考えられます。

どんな治療がある?

弁膜症の治療

弁膜症の治療

人類の長い歴史の中で、心臓弁膜症は多くの命を奪う“不治の病”でした。
1960年3月10日米国の心臓外科医Dwight Harkenが世界で初めて、傷んだ弁を取り除き、人工弁を植え込む手術に成功しました。弁膜症の治療が可能になった歴史的な瞬間でした。その後もこの分野では様々な革新的な技術が導入され、今や世界中で多くの命が救われています。

弁膜症の治療は、ただ“長生きする” ため行うわけではありません。“生活の質”も改善します。息切れや胸痛といったつらい症状をなくし、入退院を繰り返す日々から解放されます。
つまり弁膜症では、“元気に生きていく”ために治療を行うのです。

1.薬

1.薬

硬くなった弁を溶かしたり、ずれて漏れが生じた弁を修復する薬はありません。弁膜症に対して用いられる薬には、血管拡張薬や利尿薬があります。これらの薬は抵抗を減らしたり、血液の量を減らして、心臓の負担を減らし、症状をすこし和らげてくれます。ただし病気そのものの原因である壊れた弁を治すわけではありませんので、薬はあくまで対症療法で、根本的な解決にはなりません。

2.外科手術

弁膜症の最も標準的な治療は外科手術です。

※クリックすると大きい画像が開きます

壊れた弁を修理する弁形成術や、壊れた弁を切除し人工弁を縫い付ける弁置換術があります。
心臓を止めて行うため治療リスクはありますが、病気の根本的な原因を除去できるため、大きな治療効果が期待できます。

2.外科手術

3.カテーテル治療

弁膜症によっては、カテーテルで治療することも可能です。狭い箇所を風船で膨らませたり、人工弁を留置したり、ずれた弁をクリップで止めたりします。
治療の負担が少なく、超高齢者や重篤な合併症があっても治療を受けることが可能です。一方で、新しい治療が多く、長期的な治療効果がまだ明らかでないものもあります。

3.カテーテル治療

大動脈弁狭窄症

どんな病気?

1.大動脈弁とは

1.大動脈弁とは

大動脈弁は、左心室と大動脈の間、つまり心臓の出口にあります。その役割は、心臓から出て行った血液が心臓に戻ってこないようにフタをすることにあります。またこの場所は、左心室に強い圧力で押し出された血液がとても速いスピードで通過していきます。大動脈弁はこうした激流につねにさらされているのです。
開いた状態での大動脈弁の開口部の面積は3~4㎠ で、だいたい100円玉くらいの大きさです。この穴を通して、たくさんの血液がとても速いスピードで流れているのです。”ふた”は弁尖と呼ばれ、3枚のうすい膜がクローバーのように丸く並んでいます。

2.大動脈弁狭窄症とは

1.大動脈弁が開きにくくなる病気
出口に抵抗ができ、血液を送るのに余分な力が必要となります。その分、より強い力で血液を送り出す必要があり、心臓には大きな負担がかかります(圧負荷)。

2.大動脈弁狭窄症とは

心臓の出口が狭いと、どんな負担になる?

心臓の出口が狭いと、どんな負担になる?
100個の風船を、膨らませることになったとします。この時、唇が固く腫れてしまって、小さくしか口が開かず、細いストローのような穴から風船を膨らませるとしたら、どんなに疲れてしまうでしょう?
大動脈弁狭窄症では血液を送るのにとても強い力が必要です。

心臓の出口が狭いと、どんな負担になる?

正常な大動脈弁

心臓の出口が狭いと、どんな負担になる?

大動脈弁が肥厚した状態

2.原因のほとんどは加齢
1.加齢 何十年もの間カタカタと動き続けたことで、組織が変性してしまいます。この場合、薄かった弁尖が分厚くなり、小石のようなカルシウムが沈着します。そのほかに2.リウマチ熱 3.先天性(3枚あるべき弁尖が1~2枚しかない)などがあります。

原因のほとんどは加齢

3.心臓の音を聞くことで診断
健全な心臓であれば、聴診器で心臓の音を聞くと、トン、トンッという心音が聞こえます。大動脈弁狭窄症では、血液が狭いところを通過する時に、シューという心雑音が発生します。

4.詳しく調べるには心エコー
心エコーでは、大動脈弁の面積を測定することができます。正常な大動脈弁は3~4㎠ですが、1。5㎠より小さいと大動脈弁狭窄症と診断されます。特に1。0㎠未満になってしまうと、重度の大動脈弁狭窄症と診断され、積極的な治療が検討されます。

治療は必要ですか?

1.大動脈弁狭窄症の症状

大動脈弁狭窄症の症状は息切れ、胸痛、失神などがあります。たとえ軽いものであっても、こうした症状があれば、病状はかなり進行しており、心臓がもはや耐えられなくなっていると考えられます。

1.大動脈弁狭窄症の症状

下のグラフは、一般的な大動脈弁狭窄症の病状の進行を表しています。
潜伏期が何年も続いた後に、症状が現われます。この時点ですでに代償機構は破綻し、心臓が悲鳴をあげているのです。
この後は比較的急速に病状が進行します。
最初は強い運動のときだけ苦しかったのが、いずれ簡単な作業でも苦しくなり、ついには安静にしていても苦しくなります。症状が出現してからの余命は2~5年と考えられています。

1.大動脈弁狭窄症の症状

2.大動脈弁狭窄症の治療

治療のタイミングや治療手段の選択は、様々な要因を考慮して、総合的に判断します。
基本原則は、1.重度の大動脈弁狭窄症が前提で、 2.自覚症状がある 3.心機能の低下 のいずれかがある場合です。

2.大動脈弁狭窄症の治療

カテーテル治療

経カテーテル的大動脈弁移植術(TAVI)
カテーテルを用いて、硬くなった大動脈弁の中に人工弁を留置します。2002年フランスで開発され、2013年より我が国でも実施されています。長期的な治療効果はまだ明らかでなく、主に高齢者が対象です。治療の負担が少なく、超高齢者や重篤な合併症があっても治療を受けることが可能です。

カテーテル治療

外科手術

外科手術について詳しくはこちら

大動脈弁置換術
開胸手術で、硬くなった大動脈弁を取り除き、人工弁を縫い付けます。大動脈弁狭窄症の最も標準的治療であり、日本では1年間に約1万人の方がこの手術を受けています。
(単独大動脈弁置換術 10,690件 2017年度胸部外科学会学術調査)

外科手術

大動脈弁置換術の動画(Youtube)

僧帽弁閉鎖不全症

どんな病気?

1.僧帽弁とは

僧帽弁は左心房と左心室の間、左心室の入口にあります。その役割は、血液を送りだす時に、入口から血液が漏れださないようしっかりとフタをすることです。血液を全身へと送りだすときには、左心室はとても強い圧力をかけます。僧帽弁はこの強い力に負けないようにしっかりとフタを閉じる必要があります。
僧帽弁には唇のような2枚の”フタ”があり、弁尖と呼びます。このフタは、強い力で押されても耐えられるように、腱索と呼ばれる”タコ糸”と、乳頭筋とよばれる筋肉で、左心室から引っ張られています。

どんな病気?

僧帽弁閉鎖不全症

2.僧帽弁閉鎖不全症とは

僧帽弁がきっちりと閉じず、漏れが生じる病気
心臓は血液を送り出そうとしても、その大部分が入口から逆流し、元の場所へと戻っていうため、ポンプの効率が非常に悪くなります。必要な血液を送り出すためには、より多くの血液で心臓を満たす必要があり、心臓には大きな負担がかかります(容量負荷)。

2.僧帽弁閉鎖不全症とは

心臓の入口が漏れると、どんな負担になる?

心臓の入口が漏れると、どんな負担になる?
100個の風船を膨らませることになったとします。この時、空気入れに穴が開いていて、押し出すたびに空気が漏れるとしたら、どんなに疲れてしまうでしょう?
僧帽弁閉鎖不全症では、ポンプの効率が悪く、余分にたくさんの血液を扱う必要があります。

3.2つの僧帽弁閉鎖不全症

逆流の原因によって、次の2種類に分かれます。

2.僧帽弁閉鎖不全症とは

一次性
弁そのものが壊れて逆流を起こす
逸脱症 引っ張っている腱索が切れたり、
緩んだりして、弁尖が支持を失い、
弁尖が向こう側にはみ出る。

2.僧帽弁閉鎖不全症とは

二次性
心臓が拡張して弁をひっぱり、逆流を起こす
虚血性 乳頭筋のある心筋の一部が拡張し、
腱索を介して弁を引っ張る。
  

治療は必要ですか?

1.僧帽弁閉鎖不全症の症状

僧帽弁閉鎖不全症の症状は息切れ、動悸、倦怠感などがあります。たとえ軽いものであっても、こうした症状があれば、病状はかなり進行しており、心臓がもはや耐えられなくなっていると考えられます。

1.僧帽弁閉鎖不全症の症状

詳しく調べるには心エコー
心エコーでは、僧帽弁からどれくらいの血液が逆流しているかを測定することができます。運び出そうとした血液の半分以上が漏れると、重度の僧帽弁閉鎖不全症と診断され、積極的な治療が検討されます。

詳しく調べるには心エコー

2.僧帽弁閉鎖不全症の治療

治療のタイミングや治療手段の選択は、様々な要因を考慮して、総合的に判断します。
基本原則は、1.重度の僧帽弁閉鎖不全症が前提で 2.自覚症状がある 3.心機能の低下、のいずれかがある場合です。

2.僧帽弁閉鎖不全症の治療

症状がなければ、手術しないで大丈夫?
重度の僧帽弁閉鎖不全症では、たとえ症状がなくとも、その後の経過は必ずしも良好ではないことが報告されています。 このため、

 弁が修理できる可能性が十分に高い
 手術自体のリスクが十分に低い

場合に限り、早期に手術することも検討されます。

外科手術

1.僧帽弁形成術
修理が可能であれば、壊れた弁を修理することを試みます。

2.僧帽弁置換術
損傷の程度がひどい場合には、弁は切除し、人工弁を留置することもあります。

外科手術

僧帽弁形成術の動画(Youtube)

人工弁

現在、弁置換術で用いられる標準的な人工弁には、次の2種類があります。

1.機械弁

1.機械弁

人工材料によって作られた人工弁です。現在ではすべての機械弁にパイロライトカーボンが使用されています。機械弁の構造はリングの中に半円形の2枚の板があり、蝶の羽のようにパタパタと開閉します。
機械弁の長所は耐久性がよいことで、壊れることはまずありません。
短所は人工材料のために弁表面に血栓が付着しやすいことです。心臓内の血栓はとても危険で、はずれて血流にのって飛んでいく(塞栓症)と脳梗塞などを引き起こします。こうした血栓を予防するために抗凝固薬(ワーファリン)を一生涯にわたって、きっちりと服用する必要があります。

2.生体弁

2.生体弁

生体材料によって作られた人工弁です。素材は様々ですが、標準的なものにウシ心膜とブタ大動脈弁があります。生体弁の構造は、ステントと呼ばれる3本の柱に、生体材料でできたシートを装着しています。
生体弁の長所は血栓が付着しにくいことで、抗凝固薬を飲み続ける必要はありません。
短所は生体材料のために耐久性に限界があることです。平均的な耐久期間は15年です。壊れた場合には、手術(またはカテーテル)で再治療が必要となることがあります。

3.2種類の人工弁を比べてみよう

手術の前にどちらの人工弁にするか決めておきます。どちらを選んだとしても寿命や心機能への影響はほとんど変わりません。ただし、その後の生活には影響があります。どのような違いがあるのかよく理解しておきましょう。

  • 機械弁では、抗凝固薬服用に伴う出血合併症(脳出血、胃出血など)がやや多い
  • 生体弁では、遠隔期に人工弁が壊れ、再手術がやや多い
  • 一般に高齢者(大動脈弁では60歳、僧帽弁では65歳以上)では生体弁が勧められる

3.2種類の人工弁を比べてみよう

高齢者の人工弁選択

高齢者の人工弁選択
生体弁の耐久性は、患者さんの年齢によっても大きな違いがあります。 実は、高齢になるほど生体弁は長く持つことが知られているのです。
大動脈弁置換術で、高齢者が生体弁を選んだ場合に、どのくらいの確率で再手術が必要になるのでしょうか?右の図では、米国における年齢ごとの再手術の確率が表されています。このグラフでみると70歳以上であれば、10数パーセントでしか再手術が行われていないことがわかります。

ワーファリン

1.どのような作用がありますか?

ワーファリンは、血液をサラサラにする薬の一つで、抗凝固薬といいます。ほとんどの弁膜症手術の患者さんが服用する薬ですので、詳しく説明します。

1.どのような作用がありますか?

2.ワーファリンの管理

血液は血管の中で流れているときはサラサラの液体ですが、コップに溜めておくとゼリーのように固まります(血液凝固)。これは血液の中の、凝固因子というたんぱく質と、血小板という細胞が、血液の固まりを作るためです。
凝固因子は、混ぜれば固まるいわばゼラチンのような物質です。凝固因子の一部はビタミンKという栄養素から作られ、ワーファリンはこのビタミンKの働きを抑えます。そのためワーファリンを服用すると、凝固因子がうまく機能せず、血液は固まりにくくなります(抗凝固作用)。

2.ワーファリンの管理

3.食べ物・お薬の注意点

ワーファリン服用中の血液のかたまりにくさは、摂取したビタミンKとワーファリン量の相対関係で決まります。適切なかたまりにくさを保つためには、定期的に血液検査を行い、ワーファリン量の調整をする必要があります。

3.食べ物・お薬の注意点

3.食べ物・お薬の注意点

  • ビタミンK含有量がとても多い納豆、クロレラ、青汁は決して摂取しないでください。
  • ほうれん草など緑黄色野菜や海藻類にも少量のビタミンKが含まれます。これらの食物は一度にたくさんの量を食べず、小鉢1杯程度まで、なるべく偏らずに摂取しましょう。
  • ワーファリンは様々な薬の影響を受けます。とくに風邪薬、痛み止めでワーファリンの効果が強められることがあります。内服薬は市販のものは避けて、主治医と相談しましょう。
4.日常生活の注意点
  • 適切に管理されていても、すこし血が止まりにくくなります。けが、鼻血などで出血した場合には、一度作業を止め、しばらくの間(数分程度)、手で圧迫止血をしてください。
  • それでも血が止まらない場合には、医療機関を受診しましょう。
  • 消化管から出血することがあります。便にたくさんの血が混じったり、真っ黒い便(タール便)があれば、すぐに主治医と相談しましょう。
  • 忘れずにきっちりと服用してください。万が一飲み忘れた場合にも12時間以内であれば、気づいた時点でいつもの量を服用してください。

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