診療科・部門のご案内

感染症科

あらゆる臓器のさまざまな微生物による感染症に対し、包括的に対応します。インフルエンザ等の流行性疾患をはじめ、入院患者様で起こりやすい難治性の耐性菌感染症まで幅広く対応します。また、「国際臨床感染症センター」の診療部門として、海外から持ち込まれる特殊な感染症に対しても、適切な診断と治療を行います。特に以下のような疾患の診断と治療を専門としています。

主な対象疾患

  • マラリアやデング熱などの輸入感染症(海外渡航後に下痢や発熱がある)
  • 水痘などのウイルス性発疹症(発熱と発疹がある)
  • 梅毒などの性感染症(性行為で感染した疑いがある)
  • 赤痢アメーバ症などの寄生虫症(慢性的に下痢がある、便に虫が出てきた)
  • 結核(肺結核やリンパ節結核など)
  • HIV感染症/AIDS(後天性免疫不全症候群)
  • 不明熱(原因のわからない発熱が続く)

特長

1.広い領域への対応
国内の一般的な感染症だけでなく、海外からの特殊な感染症に対応することが可能です。特に、第1種感染症指定医療機関として、エボラウイルス感染症など一類感染症にも対応できる第一種病室を2床有しています。
2.研究との密接な連携
研究レベルの検査法などを取り入れることで、他院では困難な診断を可能にします。
3.充実した指導体制
感染症の各領域を専門とする教授陣を配置し、教育にも注力します。
4.各診療科への充実したサポート
感染症のコンサルテーション、感染対策等について、丁寧にサポートします。
5.アジアを中心とした国際的な活動
海外の医療機関や研究機関と連携し、各国の感染症診療や感染対策を指導します。

トラベルクリニック

2024年5月2日より「トラベルクリニック」を開設しました。
トラベルクリニックは、国内・海外を問わずさまざまな目的で渡航される方の健康を、渡航前から渡航後まで総合的にサポートする専門外来です。渡航される地域や、渡航期間・目的、持病の有無などをおうかがいし、それぞれの方に合わせて必要な医療サービスをご提案します。
トラベルクリニックでご提供するサービスの中心は「ワクチン接種」です。それに加え、マラリアや高山病を予防するための内服薬の処方、海外留学や就労のために必要な英文診断書の作成なども行います。
皆様の海外渡航が安心で健やかなものになるよう、専門医がご準備をお手伝いします。お気軽にご相談ください。

トラベルクリニック Travel Clinic
診療曜日と時間 月〜土曜日 
13:30 ~ 15:30
診療場所 1F・外来1-7診察室
対象者 観光、ビジネス、留学等を目的に海外渡航を予定されている方
ワクチン接種を希望される方
※小児の定期接種は除く
診療内容
予約方法 予約センターまでご連絡ください
TEL. 0476-35-5576
(月曜~土曜 8:30~17:30/日曜・祝日を除く)

黄熱ワクチンについて

  • 黄熱ワクチン接種を希望される方は、まず事前相談のため、トラベルクリニックを受診していただきます(水曜日から土曜日の午後に予約可能です)。相談の結果、医師が適当と判断した場合、黄熱ワクチン接種の予約を改めて別の日に取得します。
  • 他のワクチンやマラリア予防薬なども希望される方には、初回相談日に他ワクチンと合わせて接種スケジュールを決定します。
  • 黄熱ワクチン接種は木曜日13時30分から、接種人数は1日3名までです。費用(17,680円)は収入印紙でお支払いいただきます。
  • 黄熱ワクチン接種後に予防接種国際証明書(イエローカード)を発行します。黄熱ワクチン接種が必要な渡航先であるものの、接種が医学的に不適当と医師が判断した場合には、予防接種禁忌理由書の発行が可能です。

黄熱ワクチン接種を希望される方は、以下をよく読んだうえで相談受診をしてください。

黄熱とは

黄熱ウイルスを持つ蚊に刺されることで感染します。黄熱ウイルスに感染すると、3~6日の潜伏期間の後、発熱、頭痛、筋肉痛、嘔吐などの症状が出現します。大部分の感染者は回復しますが、重症化すると半数近くが死亡するとされています。
アフリカ、南アメリカで流行しています。黄熱の予防接種証明書を携帯していないと入国できない国や、乗り継ぎを含め複数の国を渡航する場合に予防接種証明書の提示を求められる国があります。

黄熱ワクチンについて

黄熱ウイルスを弱毒化させて作成した生ワクチンです。ワクチンにはゼラチンが含まれています。黄熱ワクチンの予防接種証明は、接種10日後から有効となり、一生涯有効です。

以下に該当する方は、黄熱ワクチンを接種できません

  • 9か月未満の乳児
  • 明らかに免疫機能に異常がある人、および免疫を抑える可能性がある治療を受けている人
  • 明らかに発熱(通常37.5℃以上)している人
  • 重篤な急性疾患にかかっている人
  • 過去にこのワクチンに含まれている成分でアナフィラキシーをおこしたことがある人
  • 胸腺に関連した疾患(重症筋無力症、胸腺腫)にかかったことがある人、および胸腺摘除術を受けた人
  • 上記以外に医師が予防接種を行うことが不適当な状態にあると判断した人

その他、医師が健康状態や内服中の薬剤などを細かくうかがい、接種の適否を判断します。

接種後の副作用

他のワクチン同様に接種部位付近の腫れ、倦怠感、頭痛など軽度の反応が起こることはあります。稀な副反応として以下が知られています。

  • 黄熱ワクチン関連神経向性疾患:ワクチン接種後に発生する脳神経障害です。この病気にかかったほとんどの方は回復しています。
  • 黄熱ワクチン関連内臓疾患:黄熱に感染した時と同じような症状が現れ、急速に多臓器に障害が現れます。この病気にかかった約半分の方は死に至ります。

いずれも極めてまれ(0.01%未満)ですが、60歳以上の方ではリスクが高くなることが知られています。

接種後の注意事項

生ワクチンですので、他の生ワクチンを接種する場合には27日以上の間隔を空ける必要があります。また、女性は接種後2ヶ月間妊娠を控える必要があります。

参考

診療実績

入院患者数(2024年1月~同年12月)
病名 入院者数
肺炎 19
COVID-19 15
尿路感染症 12
敗血症 9
骨・関節炎 7
インフルエンザ 5
輸入感染症 5
皮膚感染症 3
性感染症 3
髄膜炎 2
消化管感染症 1
その他 16
合計 97

外来医師担当表

曜日 午前 午後
加藤・田沼 田沼(トラベルクリニック)
松本・矢野 矢野(トラベルクリニック)
高谷 高谷(トラベルクリニック)
加藤 高谷(トラベルクリニック)
高谷 加藤(トラベルクリニック)
高井 高谷(トラベルクリニック)
【特記事項】
  • ※予約・紹介患者様優先となりますので、予約外で受診ご希望の方は電話でのお問い合わせをお勧めします。
  • ※担当医師が変更となる場合や診療を休止する場合があります。お電話でお問い合わせください。

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ご予約・お問い合わせ

●一般診療のご予約・変更(予約センター)
TEL:0476-35-5576
(月曜日~土曜日 8:30~17:30 ※祝日は除く)

●その他のお問い合わせ
TEL:0476-35-5600(代表)