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整形外科

骨粗鬆症(こつそしょうしょう)リエゾンサービス(Osteoporosis Liaison Service : OLS) チームのご紹介

骨粗鬆症は主に加齢によって骨が弱くなり骨折をしやすくなる状態です。我が国は世界でもトップレベルに高齢化が進み、潜在的な骨粗鬆症の患者様が増えていると推測される一方、比較的最近の本邦における大規模な研究結果によると、骨折後に骨粗鬆症の診断および治療介入が行われていた割合は13~19%(Hagino H, 2012, Baba T, 2015)と非常に低い数字にとどまっています。

骨粗鬆症の診断治療介入率が低いことは我が国に限った問題ではなく、世界的にこの問題を解決するためにいろいろな解決策が検討されてきました。その1つが多職種による診療連携の取り組みであり、医師のみではなく複数の職種でチームをつくり、連携を図りながら患者様に対して診療を行うことで、骨粗鬆症の診断、治療介入率を上げていこうというものです。我が国では日本骨粗鬆症学会が提唱する骨粗鬆症リエゾンサービス(Osteoporosis Liaison Service : OLS) がこれにあたり、すでに多くの施設で取り入れられ、その有用性について多くの報告があります。

われわれは2023年12月から院内の多職種、具体的には看護師、リハビリテーション療法士、薬剤師、診療放射線技師、事務スタッフ、医師(整形外科・中山 政憲)によるOLSチームを結成し、毎月ワーキンググループを開催して活動準備をしてまいりましたが、今月より実際の活動を開始することになりました。
当院OLSチームの究極の目標は、この地域における骨粗鬆症診断・治療介入率を高め、近隣の皆様の骨折を予防すること、あるいは、残念ながら一度骨折してしまった方の二度目の骨折を予防することです。最初は主に大腿骨近位部骨折の入院患者様に対する介入や、整形外科以外の診療科に入院した患者様に関する主診療科のお手伝いを中心に行っていきますが、今後はさらに活動の幅を広げ、地域の医療により貢献できるよう努力してまいります。

今後も骨粗鬆症診療の窓口はこれまで通り整形外科外来です。骨粗鬆症について心配な方、他院あるいは健康診断等で骨粗鬆症に関する精査加療を勧められた方は整形外科の外来を受診してください。今後はさらに、われわれOLSチームが後方から皆様をサポートし、これまで以上に充実した骨粗鬆症診療を行っていきます。

※受診に際して紹介状をお持ちでない方は、選定療養費(7,700円/税込)のお支払いが必要となります。

お問い合わせ

TEL. 0476-35-5576 (予約センター)
(月曜日~土曜日 8:30~17:30 ※日曜・祝日は除く)