治療を体験された方の声
2023年7月に11歳で側弯症の手術を体験した方と
お母様のお声をご紹介します
側弯症と判明した時期や経緯
11才で側弯症の手術へ
お母様
小学2年生の時、学校の健診で側弯症の疑いがあると言われました。その少し前から、お風呂に入っている時、娘の肩甲骨の左右の高さが違うことが気になっていました。
インターネットで子どもの側弯症のことや病院をいろいろ調べました。どこの病院が良いのか分からず不安になりながら2つほどの病院で診ていただいたのですが、偶然にも娘のお友達が同じ側弯症と知り、そのお友達が通っている都内の慶應義塾大学病院へ通院することを決めました。
4年間、慶應義塾大学病院の側弯症外来で診ていただいていた八木満先生が今年の4月から国際医療福祉大学成田病院の教授になられると伺い、これからの治療を引き続き慶應義塾大学病院で診てもらうか、国際医療福祉大学成田病院で八木先生に診てもらうか、考える時間をいただきました。
都内からだと少し距離があるので家族で悩みましたが、八木先生がいつも親身になって話を聞いてくださることや、八木先生に手術してもらいたいという娘の希望もあり転院を決めました。
手術後、退院前に
整形外科部長・八木満 教授と
側弯症と判明して治療を始めたとき
お母様
側弯症と分かるまでは、娘の肩甲骨のバランスが気になって常に不安でした。しかし、明るく和やかな八木先生と出会い、側弯症と診断されてからはしっかり検査をしていただき、不安なことも相談ができたのでよかったです。
八木先生はいつもとても前向きな言葉をかけてくださいます。
最初は親に背中が曲がっていると聞いてすごく不安がありました。
側弯症と初めて知ったときはとてもショックで、一生治らないのかもと不安でいっぱいでした。
でも、すごく優しい八木先生が、私といっしょに背中の事を一生懸命に考えてくれたので心強かったです。
手術を決めたこと
お母様
最初は装具治療をしていましたが、成長期になると側弯症の進行が早まりました。生理が始まり身長も伸びた頃です。洋服の上からでも肩の左右差が違うのが分かってきて、腰が痛いと訴えることもありました。
装具で進行を遅らせることを願っていたのですが、かなり進行してしまったために、手術の選択もということを聞いたときはショックでした。しかしこれ以上曲がる前に八木木先生に手術をしていただきたいと思いました。
手術が無事に終わったときは、とにかくホッとしました。安心したと同時に手が震えました。
八木先生に改めて感謝しました。
ずっと曲がらないようにギプスをつけていましたが、ずっと座っているとだんだん背中や腰が痛くなってきました。手術することになったときは不安と緊張でいっぱいになりました。
手術の後は気がついたらベッドの上にいて、やっと終わったのだなとすごく安心しました。
手術後のようす
お母様
手術後の数日間は、痛み止めが切れると、とても辛そうでした。夜もあまり眠れていなかったようです。ただそのピークが過ぎると少しずつ体の向きを変えたり動かしたり、リハビリも前向きに行っていました。
手術のあと1~2日目は痛みとの闘いでした。痛み止めの点滴を入れないと泣くほど痛くなってしまいました。
背中に固定するものが入っているので少し違和感がありますが、肩の高さがそろいました。
しかも身長が2cmも伸びました!
手術前のレントゲン画像
手術後のレントゲン画像
入院生活について
午前 | |
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6:00 | 起床 |
8:00 | 朝食 |
9:00 | 廊下を歩く |
10:00 | 勉強 |
12:00 | 昼食 |
午後 | |
1:00~3:00 | 休憩(ゲームや勉強など) |
3:00 | リハビリテーション(約40分間) 広いリハビリ室で、歩いたり自転車をこいだりスクワットをしたりします。 理学療法士の先生とおしゃべりながらできるのでとても楽しかってです。 |
5:00 | お風呂(シャワー) |
6:00 | 夕食 |
7:00 | テレビやゲーム |
8:00 | 寝る準備(たまに看護師さんとトランプをしたり) |
10:00 | 就寝 |
入院中は、あれを早く食べたいな~とか、外に出て走りたいな~など、いろいろとやりたいことを考えていました。
側弯症で悩んでいる方へ
お母様
学校で健診もありますが、親として普段の生活の中で気づくことも多いと思います。気になること、心配なことがあったらまず整形外科で診てもらうことをお勧めします。
不安でいろいろと考えてしまいますが、相談できる場所があることは本当に心強いことです。
我が家は八木先生に出会えて診ていただけたことに大変感謝しています。
入院中も何度も病室に様子を見に来てくださり、看護師の方々もとても優しくて、娘も安心して過ごせたそうです。側弯症で悩んでいる方が、私たちのような場所を見つけて良い方向へ進んでいかれることを願っています。
側弯症は、私のように手術をすることになる可能性もあるけれど、終わったらきっと背中はまっすぐになるし、痛いときには看護師さんを呼んでも大丈夫!大きな手術だけど、頑張ってね!
今は、家でくつろいだり、学校に行ったり、おいしいものを食べたり、浴衣を着てお祭りに行ったり、やりたいことがいっぱいあります!
整形外科部長
・八木満 教授のコメント
さまざまな不安があったことだろうと思いますが、弱音を吐かず、いつも前向きな姿は、私自身とても勉強になりました。
退院後に外来でお会いする機会はさほど多くはないですが、これからもご本人の背中と成長を見守っていきたいと思います。