手術支援ロボット
「ダビンチ」
サージカルシステム
daVinci
SURGICAL SYSTEM
地域医療への貢献を軸に
質の高い医療をご提供します
ダビンチとは
ABOUT DAVINCI
低侵襲ロボット支援手術は患者様の負担が少ない腹腔鏡手術と同じように
いくつかの小さな切開部を作り、外科医の操作に従って内視鏡・メス・
鉗子を動かして行う内視鏡手術です。
ダビンチは米国インテュイティブサージカル社が開発した手術用ロボットで、
ダビンチXiは第4世代にあたる最新鋭機です。現在日本では570台を超える
ダビンチが稼働しています(2022年12月末現在)。
高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像の下、
人間の手の動きを正確に再現する装置です。
術者は鮮明な画像を見ながら、人の手首よりはるかに大きく曲がって
回転する手首を備えた器具(鉗子)を使用し、精緻な手術を行うことができます。
ロボット支援手術は完全に医師の操作によって実施されます。
ダビンチはサージョンコンソール、ペイシェントカート、ビジョンカートの3つの機器によって構成されています。
サージョンコンソール
「サージョンコンソール」とよばれる操縦席に座り、3D画像を見ながら手元のコントローラーを操作します。
ペイシェントカート
「ペイシェントカート」の4本のロボットアームにその動きが伝わります。
ビジョンカート
「ビジョンカート」のモニターに手術中の画像が映し出され、手術スタッフも同じ画像が共有されます。
ダビンチの特長
DAVINCI FEATURE
体への負担が少ない
数カ所の小さな切開部から手術を行うため、傷が小さく、出血も抑えられ、感染症のリスクも低くなります。
術後の疼痛も少なく、早期退院、早期社会復帰が可能です。
鮮明な3D(3次元)画像
コンソールモニターには高画質で立体的な3Dハイビジョンシステムの手術画像が映し出されます。
精密な動きを再現
医師がロボットアームに装着されている鉗子やメスを操作します。ダビンチの鉗子はリスト構造を持ち、人間の手より大きな可動域と手ぶれ補正機能を備えています。
機能の温存性が向上
鉗子の操作性が高いため緻密な手術が可能で、機能の温存性が向上します。
前立腺全摘除術では、開腹手術に比べて尿失禁や勃起機能の回復が早くなることが報告されています。腎部分切除術では、腫瘍を正確かつ早く切除できるため、腎機能に対するダメージが小さくなる可能性が報告されています。
当院で実施するダビンチ手術について
DAVINCI INTORODUCE
2020年3月に開院した当院は、これまでに約520件のダビンチ手術を行っています(2023年7月現在)。
膵臓がんをはじめ、耳鼻咽喉科・頭頸部外科の咽頭がん、肝臓がん手術が千葉県初、肝胆膵臓がん、直腸がん、咽頭がん、良性子宮全摘、は千葉県で1位の症例数です。(当院調べ)
各科の経験豊富な医師が、より侵襲が低く安全性の高い手術を実現し、根治性の向上と機能温存をめざします。
実施診療科からのメッセージ
消化器外科
板野 理 (いたの・おさむ) Osamu Itano
消化器外科部長、消化器病センター長
国際医療福祉大学 医学部 消化器外科学教授(代表)
消化器外科<特に肝胆膵領域>、一般外科、内視鏡外科、移植外科
消化器外科では、直腸癌・膵臓癌に対して、ロボット支援下手術を施行しています。ロボット支援下手術は、これまで技術的に難しいとされていた腹腔鏡手術の欠点を補い、より精緻で安全な手術を可能とします。直腸癌では、機能温存(排尿・性機能)の向上も期待されています。今年度、当院は直腸癌手術件数において千葉県内で最多、膵癌手術においては千葉県内で初の実施施設となりました。何かございましたらいつでもご相談ください。
対象疾患- 直腸がん/高位・低位前方切除術、直腸切断術
- 肝臓がん/肝切除術
- 膵臓がん/膵体尾部切除術、膵頭十二指腸切除術
- 結腸がん/結腸切除術
呼吸器外科
吉田 成利 (よしだ・しげとし) Shigetoshi Yoshida
呼吸器外科部長
国際医療福祉大学 医学部 呼吸器外科学教授(代表)
呼吸器外科<肺がん、転移性肺腫瘍、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、嚢胞性肺疾患(気胸など)>
呼吸器外科では、胸腺腫や胸腺癌などの悪性腫瘍から神経原性腫瘍などの良性腫瘍まで、縦隔腫瘍全般を対象にダビンチを用いた腫瘍摘出術を行っております。今後、肺がんや転移性肺腫瘍などの肺悪性腫瘍に対する肺葉切除/肺区域切除を実施していく予定です。
傷が小さいため術後の疼痛が軽く、出血量をおさえ、高精度な手術を行えることがメリットです。
対象疾患:肺悪性腫瘍(肺癌、転移性肺腫瘍)、縦隔腫瘍
術 式:ロボット支援下肺葉切除術/区域切除術、ロボット支援下縦隔腫瘍摘出術
腎泌尿器外科
宮﨑 淳 (みやざき・じゅん) Jun Miyazaki
腎泌尿器外科部長
国際医療福祉大学 医学部 腎泌尿器外科学教授(代表)
腎泌尿器外科<泌尿器悪性腫瘍全般、泌尿器感染症、男性不妊症>
久末 伸一 (ひさすえ・しんいち) Shin-ichi Hisasue
国際医療福祉大学 医学部教授
開腹手術・腹腔鏡手術・ロボット手術<腎がん、腎盂尿管がん、膀胱がん、腎盂尿管移行部狭窄症、回腸利用新膀胱造設術>、男性性機能障害、男性更年期障害
腎泌尿器外科でダビンチ手術を実施しているのは、前立腺癌に対する前立腺全摘術と腎癌に対する腎部分切除術です。拡大視野と複雑な鉗子操作によって精密な手術が可能なため、出血量の減少や臓器の機能温存・早期回復が可能となり、術後合併症の発生率を軽減させます。
また、傷が小さいので傷口の感染率を減少させるとともに、術後疼痛や合併症の軽減により早期の日常生活動作が可能となり早期退院も可能です。
我々のチームはこれまで計1,000例以上の経験がありますのでどんなことでもご相談ください。
対象疾患:前立腺がん、腎臓がん、膀胱がん
術式:
前立腺がんに対するロボット補助下前立腺全摘術
ロボット補助下腎部分切除術
骨盤臓器脱に対するロボット支援下仙骨膣固定術
ロボット支援膀胱全摘除術
婦人科
進 伸幸 (すすむ・のぶゆき) Nobuyuki Susumu
婦人科部長
国際医療福祉大学 医学部教授
婦人科<婦人科腫瘍全般、腹腔鏡下手術(子宮体がん、筋腫、卵巣腫瘍)、子宮鏡下手術、若年体がん妊孕性温存療法、細胞診、コルポ診など>
婦人科では、良性疾患(子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頸部高度異形成、子宮内膜異型増殖症、大きな子宮内膜ポリープなど)に対する子宮全摘をダビンチ手術で対応しています。2021年2月から開始して、現在、産婦人科領域では、千葉県内で最も多い手術施行数です。
保険診療で腹腔鏡下手術と同じ費用で受けられます。開腹手術よりはもちろん、腹腔鏡下手術と比較しても、ポート部分への挫滅が少ないため術後の疼痛が軽く、しかも3-Dで手術が行えるため、術者の高精度なスキルを最高レベルまで発揮できる術式です。
いずれ子宮体癌に対しても適応を広げることを検討しています。
- 良性子宮全摘術
耳鼻咽喉科・頭頸部外科
今西 順久 (いまにし・よりひさ) Yorihisa Imanishi
頭頸部外科部長
国際医療福祉大学 医学部教授
耳鼻咽喉科頭頸部外科、頭頸部腫瘍、甲状腺腫瘍、唾液腺腫瘍
渡部 佳弘 (わたなべ・よしひろ) Yoshihiro Watanabe
国際医療福祉大学 医学部講師
耳鼻咽喉科
頭頸部腫瘍:内視鏡下咽喉頭腫瘍手術、ロボット支援手術(ダビンチ)、内視鏡下甲状腺腫瘍手術
耳鼻咽喉科・頭頸部外科では、2022年4月より保険適用された咽喉頭癌に対する
経口的ロボット支援下手術を千葉県内で初めて開始しました。
この術式は口腔をルートとすることが特長で、現時点では主に中咽頭癌(扁桃や舌根の癌)を対象としています。
早期の咽頭癌に対して経口的に行う内視鏡下手術は、嚥下機能の低下を最小限に抑えながら早期の回復を可能とする術式で、これまでも豊富な実績を重ねてまいりました。
同じ経口的手術でも、ダビンチXiを使用したロボット支援下手術は、より高い精度で安全に切除することにより、患者さんの身体的負担をさらに軽くすることができます。
対象疾患:中咽頭癌(下咽頭癌、喉頭声門上癌)
術式:経口的ロボット支援下 咽頭癌切除術
よくある質問
DAVINCI FAQ
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