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がんに厳しく
身体に優しい
放射線治療

 

当院は2020年の開院当初から、多目的放射線治療装置リニアックと県内でも導入実績の少ないトモセラピーを駆使した高精度な放射線治療を行い、臓器機能・形態の温存と副作用の軽減をめざしています。
放射線治療を通して地域医療に貢献し、がんにお悩みの方やそのご家族に安心していただけるよう、お一人ひとりに対して個別化した放射線治療をご提供いたします。

トモセラピー
リニアック

進化した放射線治療

 がんの複雑な形状に合わせて照射する強度変調放射線治療(IMRT/VMAT)

強度変調放射線治療(IMRT: Intensity-modulated radiation therapy)は、不均一な強度の放射線を多方向から照射することにより、腫瘍の線量を確保しつつ周囲の正常臓器の線量を低減することができる最新の照射技術です。当院では、IMRTの応用型で回転原体照射に強度変調機能を加えた照射法である強度変調回転放射線治療(VMAT: Volumetric-modulated arc therapy)を用いています。
IMRT/VMATは「限局性固形悪性腫瘍」に保険適用され、当院では主に脳腫瘍、頭頸部がん、局所進行性肺がん、前立腺がん、子宮がん、直腸・肛門管がんに対して実施しています。

 がんに線量を集中させる定位放射線治療(SRT/SBRT)

定位放射線治療(SRT: Stereotactic radiotherapy/SBRT: Stereotactic body radiation therapy)は、高い精度で照準をあわせた腫瘍に線量を集中させ、高線量を短期間で投与する放射線治療です。疾患に応じて、三次元放射線治療、強度変調放射線治療いずれかの照射技術を用いて行います。
比較的小さく、個数が限られた腫瘍が治療対象となり、当院では主に転移性脳腫瘍、Ⅰ期肺がん、原発性肝がん、転移性肺・肝がん(3個以内)、オリゴ転移(5個以内)に対して行っています。

多方向からビームを照射して放射線量を腫瘍に集中させる

 がんに正確に照準をあわせる画像誘導放射線治療(IGRT)

画像誘導放射線治療(IGRT: Image-guided radiotherapy)は、治療直前や治療中に取得したエックス線透視画像やCT画像をもとに、日々の位置誤差や腫瘍の体内移動を補正しながら正確に照射する技術です。IGRTを用いることで、より高精度な放射線治療が可能となります。

治療装置の特長

リニアックの特長

当院は、多様な機能が備わった「エレクタ社製Versa HD」を導入しています。一般的な三次元原体照射から強度変調放射線治療、定位放射線治療まで1台でカバーできるため、幅広い疾患に対応できる放射線治療装置です。
エックス線撮影やCT撮影による画像誘導機能も備わっています。さらに、当院のVersa HDには、体表面光学式トラッキングシステムCatalyst(カタリスト)が搭載されています。Catalystは、体表面をリアルタイムにスキャンするカメラシステムです。放射線を使わず(被ばくせず)に、患者様の体表面情報を用いた画像誘導放射線治療(SGRT: Surface guided radiation therapy)が可能となります。また、治療中に体表面をモニタリングすることで、患者様の動きを感知し、許容値を超えて動いた場合には自動で照射を止めることができます。このようなCatalystの機能を用いることで、より正確で安全性の高い放射線治療が実現されます。


エレクタ株式会社提供

トモセラピーの特長

トモセラピーは、CT装置と放射線治療システムが統合された特殊な放射線治療装置です。CT装置のように、エックス線が患者様の周りを回転しながら強度変調放射線治療を行います。
また、CT撮影による画像誘導放射線治療が可能です。
さらに、リニアックでは治療が難しい広範囲の照射も、CTの技術を応用して寝台を移動しながら連続して照射することでスムーズに行うことができます。これらの特長を生かし、当院では主に脳腫瘍、頭頸部がん、前立腺がん、子宮がん、直腸・肛門管がんの放射線治療をトモセラピーで行っています。また、広範囲の照射が必要な骨髄移植前の全身照射や皮膚リンパ腫に対する全身皮膚照射においても、トモセラピーを活用しています。


アキュレイ株式会社提供

医師のご紹介

大西 かよ子 (おおにし・かよこ) OHNISHI Kayoko
大西 かよ子 (おおにし・かよこ)
OHNISHI Kayoko

国際医療福祉大学 医学部教授
筑波大学卒、医学博士(九州大学)
前筑波大学医学医療系放射線腫瘍学講師
日本医学放射線学会認定放射線治療専門医・研修指導者、日本がん治療認定機構がん治療認定医、厚生労働省認定臨床研修指導医、緩和ケア研修終了

竹中 亮介 (たけなか・りょうすけ) TAKENAKA Ryosuke
竹中 亮介 (たけなか・りょうすけ)
TAKENAKA Ryosuke

国際医療福祉大学 病院教授
東京大学卒、医学博士
前東京大学医学部附属病院放射線科助教
日本医学放射線学会認定放射線治療専門医

オンライン健康教室


がんを狙い撃つ!最新の放射線治療
(11分03秒)(YouTube)

トモセラピーを使った前立腺がんの治療
(12分55秒)(YouTube)

外来医師担当表

午前 大西
竹中
大西
竹中
大西
竹中
大西
竹中
竹中
午後 大西
竹中
大西
竹中
大西
竹中
大西
竹中
竹中

治療の流れ

  • 診 察

    紹介状を確認しながら診察を行い、放射線治療が可能かどうか判断します。
    病状や画像検査などに基づいて、線量・回数などを決定します。

  • 治療計画

    治療計画用のCT撮影を行います。CT画像をもとに医師が治療の範囲や角度などの治療計画を作成します。

  • 治 療

    治療計画に沿って放射線治療を開始します。照射直前に位置と範囲を正確に合わせるためのCT撮影等を行い、その後実際に照射していきます。治療時間は1回あたり約20分です。体の負担軽減のため複数回に分けて治療を行います。治療中は週に1回専門医が診察し、副作用の確認をしながら治療を進めます。

  • 治療終了

    治療終了後は効果や副作用を確認するため定期的な診察・検査を行い経過をみていきます。

紹介元 医療機関の先生方へ

  • 患者様ご紹介の際には、診療情報提供書(紹介状)を患者様にお渡しいただき、受診・検査当日に持参されるよう患者様にお伝えください。
  • 当院用の診療情報提供書はホームページからダウンロードが可能です。
    書類の綴りをご希望の場合は、地域医療連携室までご連絡ください。郵送でお送りいたします。
  • 各種検査のご予約に際しては、別途、問診票や同意書などのご提供をお願いする場合がございます。
    詳細につきましては、地域医療連携室までお問い合わせください。

患者様は紹介状が
必須となります

放射線治療については、完全予約制かつ紹介状が必須となります。
まずは主治医にご相談のうえ、
紹介状をご用意ください。
詳細については地域医療連携室
までお問い合わせください。

【地域医療連携室】
0476-35-5601

電話受付時間/月曜日~土曜日 8:30~17:30(日曜・祝日は除く)