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脊椎脊髄センター

代表的手術

後方矯正固定術

せなかを切開してチタンなどで作られた椎弓根スクリューをせぼねに挿入して、ロッドと呼ばれる金属のバーで固定して、せぼねの矯正と固定を行います。術後に手術部の安静を保つために装具を3-6ヶ月程度着用します。
せなかを切開する場合が多いですが、状態によっては側方経路腰椎椎体間固定術(Lateral Lumbar Interbody Fusion: LLIF)や、経皮的椎弓根スクリュー(Percutaneous Pedicle Screw: PPS)をはじめとした体への負担を軽減する手法も取り入れられています。
手術時間は4時間程度で、入院期間はこどもの患者様で2週間程度、大人の患者様では2週間程度で場合によってはリハビリテーション病院へ転院をしていただき、さらにリハビリテーションを行います。

こどもの特発性側弯症に対する後方矯正固定術

大人の側弯症に対する後方矯正固定術

骨切りを併用した後方矯正固定術

せぼねの変形が大きかったり、再手術の場合には癒合してせぼねの骨切りを行い、再度矯正固定を行う場合があります。
5時間前後の長時間の手術となります。入院期間は小児患者様で2週間程度、大人の患者様では3週間程度で場合によってはリハビリテーション病院へ転院をしていただき、さらにリハビリテーションを行います。

腰椎固定術後後弯に対する椎体骨切り術を併用した後方矯正固定術

前方矯正固定術

わき腹やおなかを切開してチタンなどで作られた椎体スクリューを背骨に挿入して、ロッドと呼ばれる金属のバーで固定して、せぼねの矯正と固定を行います。術後胸に胸腔ドレーンと呼ばれるドレーンを数日入れる場合があります。手術部の安静を保つために装具を3-6ヶ月程度着用します。
大人の患者様では3週間程度で場合によってはリハビリテーション病院へ転院をして頂き、さらにリハビリテーションを行います。
入院は小児患者様で2週間程度、大人の患者様では2週間程度で場合によってはリハビリテーション病院へ転院をしていただき、さらにリハビリテーションを行います。

こどもの特発性硬膜拡張症に伴う後側弯症に対する後方矯正固定術

前方後方矯正固定術

せぼねが大きく変形している場合や再手術の際に前方手術と後方手術を両方行って、せぼねの矯正と固定を行います。
1日で両方の手術を行う場合と2日間に分けて手術を行う場合があります。大人の患者様では3週間程度で場合によってはリハビリテーション病院へ転院をしていただき、さらにリハビリテーションを行います。

成人期遺残特発性側弯症に対する前・後方矯正固定術

成人脊柱変形に対するLIFを併用した前方後方矯正固定術

重度脊柱変形に対する矯正固定術

さまざまなお体の病気に伴い、せぼねが重度に変形を起こし息切れなどの症状が出る場合があります。
これらの患者様に対しては状況に応じて、せぼねを矯正固定する場合があります。小児科やリハビリテーション科と相談しながら手術時間や入院期間を検討していきます。

脊髄性筋萎縮症の重度後側弯症に対する後方矯正固定術

グローイングロッド手術

せぼねの変形が進行して矯正固定術を要すると考えられるが、体がまだ小さなこどもの患者様にはせぼねを固定せずに6ヶ月に1度の30分程度の小さな手術を繰り返すことで、せぼねを成長させる手術を選択する場合があります。
概ね10歳以下で手術が必要な患者様が対象となります。

点状軟骨異形成症に伴う後側弯症に対するグローインロッド手術