お知らせ

2024.01.16

末廣医師による活動報告

まずは、石川県能登地方を震源とする地震で犠牲となられた方々に謹んでお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

1月1日の震災発生直後から中部地方のDMATによる災害支援活動が開始されました。支援需要の拡大により1月10日には関東ブロックに対して5次隊派遣の要請があり、それに応じる形で当院としては初のDMAT出動となりました。
DMATは自己完結型の医療救護が基本です。被災地への移動、医薬品・診療材料の調達、班員の衣食住などは自分たちで賄うことが求められるため、大量の荷物を積んだワンボックスカーと救急車の2台で出動しました。
1月11日の午後に病院を出発、富山県魚津市に1泊した後、12日朝から参集場所の輪島市をめざしました。能登半島を進み七尾市に入った辺りから被災状況が顕著で、地割れや段差、マンホールの突出など激しい道路の損傷に加え、通行止めや積雪などによって移動に時間を要しました。断水のためトイレは使えず携帯トイレを使用しました。夕方ようやく輪島市役所内の石川県輪島市保健医療福祉調整本部に到着、翌日からの活動内容についてミーティングを行いました。その日の滞在場所が見つからず困っていたところ後方支援部隊のサポートで、被災した旅館の部屋をお借りできることになり、被災者の方々と同様にエアコンが故障しているなか寝袋にくるまって睡眠を取りました。

輪島市と珠洲市はアクセスが確立しておらず、孤立地域も多数あり現状把握ができていなかったため、5次隊の主な任務は現状を把握することでした。我々に与えられたミッションは、避難所である輪島高校の状況確認、医療を必要とする人のトリアージと医療の提供、地元医師会との連携の確立などでした。
約300人が避難している輪島高校には、報道のとおり感染を患う方が多く、コロナ・インフルエンザ・腸炎に対する3つのゾーニングがされていました。我々は、避難者の方々の体調チェックを行いながら、発熱した方にはインフルエンザ・コロナの検査を行いました。検査をした5名の発熱者のうち、2名がインフルエンザ、1名がコロナ陽性でした。14日も輪島高校で診療活動を行い、午後に活動を終了して輪島を後にし、15日午前に帰還しました。
今回の活動ではDMAT隊員による後方支援をはじめ、病院幹部の方々にもご協力いただいたおかげで、初出動にもかかわらずスムーズかつ安全にミッションを遂行することができました。関係者の皆様へ深く感謝申し上げます。

最後に、輪島市以北は多くの家屋が倒壊しライフライン回復の目途も立っていません。現地の光景は、報道によるそれを遥かに超えた現実でした。我々は引き続き能登半島の被災者の方々一人ひとりに寄り添い、復興に向けた支援を続けていきたいと思っています。

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